CloverPaint雑記

CloverPaintの解説・開発状況・内部仕様・利用法などについてつらつらと

知ってるようで知らない(かもしれない)基本操作

悩みの種だった目立つバグも取れて、今月中になんとか正式版Cloverメモを公開できるかなぁ~というところで、次のネタは基本操作です。

まあスマホ操作のツボは押さえているつもり(メインのボタンのドロップダウン(アップ?)リスト自体が特殊だという意見もあるかもしれせんが…とりあえずペンのブラシオプションとかが難しいだろうと思ったので、学習曲線が最低の状態でも機能の何割かはすぐ使えるようにとCloverツールバーを作ったわけです)なので、普通に使うだけならそれほど迷うことはないと思うのですが、色々隠しで便利な機能があったりするので一応目を通しておくと得することがあるかもしれません。 

 

 カメラ

 

一般的なアプリでは一本指でスクロールですが、ペイントアプリでは一本指はペンのストロークに利用するので二本指で同時にタッチしたときにカメラ移動モードになります。ただし、「ツール選択」ボタンで「ファイル」を選んだ時など、画面に触れても行うべき描画操作がないときには一本指でスクロールします。

ちなみに同時にタッチせず、一本指でペンのストロークを始めてから二本目の指で画面をタッチすると、描画中の処理をキャンセルします。(線を引いていたら線が消えます)ちょっと線が歪んだなという時、「元に戻す」や「消しゴム」等を使わなくても簡単に取り消せます。また、取り消した線は実は「元に戻す→やり直し」側に記憶されて、再度呼び出すこともできます。なぜキャンセルして捨てたデータを(わざわざredo側のスタックを消してまで)残しているんだと疑問に思われるかもしれませんが、これにはスマホ特有の事情があります。

というのは、スマホはとにかく指を使って操作するという事情があるため、マウスやスタイラスペンと違って「触れた瞬間」と「離した瞬間」にユーザーが予期せぬズレが生じやすいのです。「触れた瞬間」に関しては(「ギャラリー→タッチ補正」で有効無効を切り替え可能)補正をしているのですが(「触れた瞬間」の補正の内容については説明しだすと結構ややこしいので今回は省きます。また機会があれば)、「離した瞬間」というのはそれが意図した「撥ね」なのか予期せぬ「ズレ」なのかをプログラムから自動的に判断するのはほぼ不可能だと判断しました。そこで離した瞬間のズレが嫌な場合は二本指でのキャンセルを利用し、その後「やり直し」を使えば、指を離さず、ズレなしに指を離したのと同じ結果を得られるというわけです。

 あれ?カメラの説明のはずが、いつのまにかペンストロークに。まあいいか。

カメラの説明に戻ります。

二本指でカメラ移動モードになったとき、その二本指の間隔を広げるとその間隔の比率でズームします。また、指をひねると回転します。お絵かきアプリとしては左右入替えと並んでこの無段階回転が綺麗なラインを描くのに重宝すると思うんですが、スマホではこれに対応してるペイントアプリを見たことがないので、これに慣れちゃうと他のアプリではストレスを感じるようになるかもしれず危険です。(というか自分がそうです)

ズームや回転はディフォルトでは無段階ですが、「ギャラリー→オプション」画面から一定刻みでスナップするようにしたり、ある程度勢い良く指の間隔を変えたりひねらないとズームや回転が始まらないようにすることもできます(完全に無くすこともできます)。また、倍率は最低・最高を設定できます。この辺の設定は作業内容によってかなり変わってくると思うので(ちまちましたドット絵やアイコンを描くのと、大胆な厚塗り絵を描くのとでは最適な設定が違って当然でしょう。これをツールで縛るのは作者のエゴです)、自分に合った設定を見つけてください。二点タッチ時にもキャンセルは有効です。(ほとんどの場面で、操作中もう一本指をタップするとキャンセルになります)三点目のタッチをすると、タッチ開始前の状態にカメラを戻します。また、二点タッチから一本指を外してもスクロールは継続します。その状態でフリックすればスクロールします。まあこのへんは普通ですね。

三点マルチタッチに対応したタッチパネルならば、三点同時タップで左右反転します。これに関しては(オプション設定にもよりますが)「表示設定」ボタンを押しても同じ効果が得られます。カメラがどこかにいって、わけがわからなくなったら「表示設定→初期状態」で起動時の状態に戻ります。

なお、カメラ操作中はUIが消されて全画面表示になりますが、この全画面表示は指を離した後も250msだけ継続します。ペンの描画後も300ms全画面が継続します。このとき連続して操作を続けるとUIを気にせずフル画面で操作を続けられます。この仕様により、操作に慣れれば沢山の便利なUIとフル画面キャンバス領域両方の利点を同時に得られるようになります。

(2013/01/22追記:この仕様はスマホサイズの端末の場合で、タブレットサイズでは消えないのがディフォルトになりました。またオプションで消すかどうかを選択できます)

あと特殊なところで、「ファイル→出力→(イメージ/転送)」などの切り取る画像枠を設定する場面では、MENUボタンを押し続けながらカメラ操作をすることで、通常の移動量の1/20の微調整ができるようになります。

 

 スポイト

 

スポイト機能は長押しに割り当てられているペイントアプリが結構多いのですが、敢えてCloverPaintでは採用していません。なぜなら長押しでのにじみ等を将来表現したいという時に、操作に矛盾が生じてしまうからです。(実際いまでもマジックなどではペンを動かさずに止めていたら滲んだように徐々に濃くなる処理が入っています)通常は色の設定画面から「スポイト」を選択したり、カラー選択ツールバーを表示しているならば、そこに「スポイト」ボタンがあるのでそこからスポイトクローバーを起動して使えばいいのですが、キャンバスを全画面表示している場合はそうもいきません。(ディフォルト設定ではMENUボタンを押すと画面表示モードが順に切り替わります)せっかくショートカットでMENUやボリュームにブラシや消しゴムを設定できるのに、これでは魅力半減です。そこで全画面表示しているときのスポイトとして考えだしたのがMENUを押しながらの画面タッチです。MENUを押し続けるとキャンバスの中央にスポイト画像が出てきます。その状態で(MENUを押し続けながら)キャンバスをタッチするとその部分の色を取得します。(この時、キャンバスの指を先に離す必要があります。MENUを先に離すとペンストロークをその場で開始します)長押し程ではありませんが、これも慣れればそれなりに使いやすいのではないかと。

 

その他

 

太さの設定バー等の横にある矢印ボタンは長押しするとリピートします。

ブラシ設定の上に表示されているSandBox内部はキャンバスと同じようにカメラの移動やペンストロークなどを行う事ができます。

 

基本操作に関しては大体こんなところでしょうか。

次はブラシか合成あたりの解説をしたいところですが、この辺はさすがに文章だけではちょっと説明しづらいし、ブログでは画像つきの解説は書きにくいのでどっかにホームページ作らないとダメかなぁと。考えます。